キュタヒヤの地下都市「イェシリ・クョイ」: 古代の人々が暮らした秘密の空間!

トルコの街、キュタヒヤ。その名を知らない人は少ないでしょう。ユネスコの世界遺産にも登録されているこの街には、古代ローマ時代から続く歴史と文化が息づいています。そして、キュタヒヤを訪れるなら絶対に外せないのが、地下都市「イェシリ・クョイ」です。
イェシリ・クョイは、文字通り「緑の井戸」という意味を持ちます。その名の通り、地下都市には井戸が設置され、生活用水として利用されていました。この地下都市は、約4世紀に建設が始まり、約1000年もの間、人々が住んでいたと言われています。
では、なぜ人々は地上ではなく、地下に都市を築いたのでしょうか?それは、当時のキュタヒヤを襲っていた外敵からの侵略を防ぐためでした。地下都市は、複雑な通路や隠し部屋で構成されており、外敵の侵入を困難にする構造になっていました。また、地下都市は常に一定の温度を保つことができたため、夏は涼しく、冬は暖かく過ごすことができました。
イェシリ・クョイに足を踏み入れると、そこはまるでタイムスリップしたかのような世界が広がっています。薄暗い通路を進み、広間に出ると、そこはかつて人々が暮らしていた空間です。石造りの壁には、当時の生活の痕跡が残されています。
地下都市は、約8階層にも及び、その規模は想像を絶するものです。狭い通路や階段を降りながら進むにつれて、地下深くへ続く壮大な空間が現れます。
階層 | 特徴 |
---|---|
1階層 | 都市への入り口、井戸、食料貯蔵場所 |
2~3階層 | 住居、厨房、作業場 |
4~7階層 | 集会所、学校、教会 |
8階層 | 秘密のトンネル、緊急脱出路 |
地下都市には、当時の生活を再現した展示もあります。石臼で穀物を挽いたり、織機で布を織ったりする様子が目に浮かびます。また、地下都市の住民は、野菜や果物を栽培し、家畜を飼育していました。彼らは、限られた空間の中で、自給自足的な生活を送っていたのです。
イェシリ・クョイを訪れる際には、懐中電灯を持参することをお勧めします。暗い通路では、懐中電灯が頼りになります。また、歩きやすい靴で行くようにしましょう。地下都市は、階段や狭い通路が多く、歩きにくい場所もあります。
地下都市「イェシリ・クョイ」は、古代の人々の知恵と工夫を目の当たりにできる貴重な観光スポットです。キュタヒヤを訪れる際には、ぜひ足を運んでみてください。その壮大さに圧倒されること間違いなしです。
注意:
- イェシリ・クョイの内部温度は比較的低いため、服装には注意が必要です。
- 写真撮影は可能ですが、フラッシュの使用は禁止されています。
- 地下都市内は狭い通路が多く、足腰の弱い方や体調が優れない方は、無理をせず見学を控えるようにしてください。